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公益社団法人
岡山青年会議所事務局

〒700-0985
岡山市北区厚生町3丁目1番15
岡山商工会議所ビル6階

アクセス
  • TEL. 086-223-0938
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  • Email. info@jci-okayama.com

理事長所信

2023年度 公益社団法人岡山青年会議所
第73代理事長 安部真良

はじめに

世界中に大きな災禍をもたらした新型コロナウイルスは、例外なく我が国にも大きな影響をもたらしていることは周知の事実であります。2020 年に「緊急事態宣言」が発令され、その後も寄せては返す波のように何度もコロナ禍に見舞われ、社会に大きな影を落としてきました。それでも人々は、それぞれに置かれた場においていまだかつてなかった状況に適応を図り、新たな道を模索してきました。いつしか「ニューノーマル」という言葉も誕生し、新たな価値観が生まれ、行動様式も変化を遂げています。
世界中が新型コロナウイルスとの向き合い方を掴みつつある今、ただコロナ禍を偲ぶばかりではなく、次へ向けてスタートを切るべき時期が訪れようとしています。コロナ禍で学んだことを通して新しい時代を築いていかなければならないタイミングが眼前に迫っているとも言えます。
それは我々の住む郷土岡山も例外ではありません。岡山もまた、コロナ禍の影響を脱し、再びスタートを切ろうとしています。岡山青年会議所は 1951 年に設立され 73 年を数えようとしていますが、その設立趣意書にはこうあります。「青年は人類社会発展の原動力」「郷土の産業経済的発展、日本経済の再建にたずさわる」。戦後の焼け野原から郷土の復興を志した青年たちが、青年会議所を設立し、弛まぬ努力と不断の努力により戦後復興を成し遂げることができたのは、国や地域の発展だけを願う強い心があったからこそではないでしょうか。結果、ひとが成長し、日本という国そのものが組織として強くなり、復興へと歩みを進めることができたことは言うまでもありません。コロナ禍という大きな災禍に長い時間苦しみ、そこから再び新たな出発を図る今こそ、設立時の原点を改めてかみしめ、将来を築くのは私たち青年の役割であること、日本社会の、岡山の未来を切り拓いていくリーダーシップが求められていることを自覚し行動していかなければなりません。
岡山の豊かな未来を切り拓く存在としてその中核をなすためにも、誰からも愛される、皆
に頼られる「唯一無二の存在」としての岡山青年会議所であるよう、行動に努めていくべきです。そのためには、戦後復興を成し遂げた青年たちが道を示してくれたように、決して自らの利益のみを追求することをよしとしない、関わるすべてのひとや地域社会、そして仲間や組織の幸せを願う強い心が必要です。「ひとによし、地域(まち)によし、組織(JC)によし」、まさに「三方よし」の精神をもって、会員一体となり活動を進めていきましょう。

「ひとによし」――ひとづくり室

岡山青年会議所の魅力の根幹は「ひと」にほかなりません。設立以来、連綿と受け継がれてきたひとづくりは、まさに膝と膝を突き合わせ、会員同士が切磋琢磨し「ひと」と「ひと」が磨きあうことで、友情と絆を深めつつ、互いに成長を促すことで成り立ってきました。そこで育まれたリーダーシップは、岡山の、そして日本の発展を担うべく、大きな役割を果たしてきました。この 2 年間こそ、コロナ禍のもと「ひと」との距離を取らざるを得なくなり、岡山青年会議所ならではのひとづくりの本質を見いだしにくい時間が続きますが、「ひと」との距離が離れた中でも「ひと」の本質である心の距離は離すことなく、組織としての一体感を保ち行動してきたからこそ得られた経験があるのも間違いありません。その経験を積極的に取り入れつつ、長い歴史の中で受け継いできたひとづくりと融合し、新たなひとづくりのスタンダードを再度築いていくことが必要です。新たなスタンダードの確立によってひとづくりをさらに高いステージに進めていくことができます。それが成し遂げられ会員一人ひとりが輝く「ひと」に成長し得たとき、岡山青年会議所には新たな魅力が加わると確信しています。
私たち会員が輝きを放ち社会に確固たる存在感を示す行動を取れば、活動をともにした
い新たな人財も加わろうとすることでしょう。岡山青年会議所の礎である「ひと」が増えて いくことによってさらなる発展をも促されることになります。人財を募り、組織を拡大して いくことで岡山というまちを牽引していく力も増していきます。将来を豊かなものにする ためにも、新たなひとづくりのスタンダードを作り上げましょう。そのためには各委員会か ら出向してくる皆の力が欠かせません。全員の力を結集し、会員拡大を図っていきましょう。

「まちによし」――まちづくり室

豊富な恵みをもつ瀬戸内海を望む岡山は、交通の利便性、気候、歴史と文化、観光、スポーツと多様な魅力に溢れたまちであると同時に、限りない可能性を秘めたまちで、これらの魅力を活かしていくためには、まずは岡山ならではの豊かな魅力を再認識することが重要です。岡山に特化した他にはない魅力が何であるのかをもう一度突き詰め、それらを従来にない新しい形で、岡山のまちがキラキラとさらに輝く「まち」になるようにブラッシュアップしていくことが岡山のより一層の発展のために取り組むべき課題です。岡山青年会議所にとって、郷土発展の中核を担いリードしていくことで、岡山を魅力溢れる輝く「まち」といたらしめ、新たな価値を創出することは我々の果たすべき役割の一つであります。
また、まちづくりを推し進めるためにはやはり人財を欠かすことはできません。これからを担うべき「輝く人財」を見いだし創出するためには、様々な人々が岡山青年会議所に加わり、活躍したいと思える組織であることが重要であると共に、岡山青年会議所は「輝く人財」をどんどん生み続ける団体である必要があります。岡山青年会議所と繋がることで「ひと」が輝く。輝く「ひと」が増えれば増えるほど輝く「まち」岡山の実現に繋がると信じ運動・

活動を続けていく必要があります。そして現在、社会は多様化へと向かっています。企業活動のグローバル化や超スマート社会、少子高齢化により注目される「ダイバーシティ&インクルージョン」に代表される多様化容認の動きもまた、その一例と言えるでしょう。岡山の人々にも喜んでいただけるような、多様な人々が活躍できる仕組みづくりもまた、今後岡山の「ひと」が輝くための大切な鍵となるでしょう。「ひと」が輝き、その「ひと」がまちを輝かす「ひと」と「まち」の好循環を生み出す一翼を岡山青年会議所が担っていきましょう。

「地域によし」――地域連携室

新型コロナウイルスの影響は人々の健康のみならず、組織や団体の絆にも大きな影響を与え、「地域(まち)」と団体、企業の連携をも弱体化させました。今一度、地域連携を強化し、地域の社会問題を率先して岡山青年会議所が解決していくべきです。そのためには岡山青年会議所が各団体の先頭に立ちそこから新たな魅力を見いだし、地域連携の先頭を切る必要があります。その中で新たなアイデアを生み出し、地域の問題を解決し得る新たなビジネスモデルも作ることで、誰もが幸せになれる仕組みを創りだすことが今求められているのです。この岡山の人々が幸せになる取り組みを岡山青年会議所が行うこと、まさに「地域によし」となる活動を進めていきましょう。
また、2022 年に 3 年ぶりに開催された「うらじゃ」。ようやく岡山の夏の風物詩が戻ってきました。1994 年に、先輩諸兄が「共生と融和」をテーマに、郷土岡山の活性化のために創り育ててきた「うらじゃ」。復活を遂げた今こそ、さらに多くのひとに愛されるまつりになる大きな可能性を秘めています。市民による市民のためのまつり「うらじゃ」のあるべき姿を追い求め、誰もがより能動的に参加したくなるまつりへの仕組みづくりが今求められています。岡山の市民に心から愛されるまつりとさらに飛躍させていきましょう。

「J C によし」――交流室

私たちは同じ志のもとに集まった同時代の仲間であり、会員相互の交流が図ることのできる例会は貴重な学びの場であるべきで、青年会議所ならではの貴重な機会といえます。会員相互の交流は、青年会議所の魅力の中でもかけがえのないものです。ただこの 2 年間は新型コロナウイルスの影響により、膝をつきあわせての交流は甚だしく損なわれることになりました。「ニューノーマル」が打ち出され、そしてコロナとの向き合い方を学んだ今、あらためて従来の枠組みにはとらわれず、新たな形で交流する機会を創出することが求められます。創出された機会が尊く、大変貴重なものだと理解し、会を運営することが大切なのです。会員の成長を心の底から思い、岡山青年会議所にしかできない「会員ファースト」な例会運営をしていきましょう。
また、交流を価値ある時間とするのが、岡山青年会議所が培ってきたおもてなしの心です。

礼儀礼節を重んじつつ相手の趣味嗜好に配慮し、参加された相手へ感謝の気持ちを持って 設えを行い、参加をする側もその意図を汲み取りつつ積極的に楽しみ、学ぶ姿勢が大切です。両者の思いが交わる中に、価値ある場が生まれます。交流とは、ただ顔を合わせる場ではな く、積極性と高い意識を持って学び取る姿勢があってこそ活かすことができる機会です。そ こでの学びは会員にとって大きな糧となるでしょう。会員が学び取ったことは、会員のみの ものにはおさまりません。このことは我々を送り出してくれた家族や従業員にも波及する はずです。周りの人々の糧にもなることを強く意識し、貴重な機会であることを肝に銘じ、 交流を図っていきましょう。

「組織によし」――財政規則審査室・総務室

岡山青年会議所がひとづくり、まちづくりに勤しみ、ひいては岡山の発展に寄与していく ためには、私たちの存在や活動が広く知られることが重要です。認知されることをきっかけ に、岡山の人々に一層の理解と共感が得られれば、それが私たちの活動への後押しとなり、 さらに活動を広げていく力となるはずです。また、広報はただ活動を告知し伝えるだけにと どまるわけではありません。それらを活用しつつ、戦略性をもって取り組むことが重要です。共感が広がることで岡山青年会議所の存在を高め、唯一無二の団体であることを多くの方 に認知してもらう機会を創出しましょう。そして広報は外部に向けたものにとどまりませ ん。青年会議所には、様々な業種の、様々な背景を持つ会員が幅広い活動に携わっています。その広がりゆえに、会員一人ひとりの活動が見えにくくなっている現状があります。今一度、一体となった組織として邁進していくためにも、青年会議所の内部に向けた広報活動も力 を入れていきましょう。
岡山青年会議所を支える土台が「ひと」であるのは言うまでもありません。私たちの活動
をより地域社会への貢献につなげ、発展に寄与していくには、私たちは人財の輪をより広げるとともに社会的な信頼のある団体であり続けなければなりません。地域社会と密接に結びつき、よりよい影響を与える団体であるためには、活動や運動を通じて信用をさらに保持し高めていかなければなりません。そのために必要なのは活動や運動にとどまらず、コンプライアンスを徹底した、透明性のある組織運営となります。公益団体であることの強い認識と高い透明性を意識しながら、「扇の要」としての大きな役割と責任を持ち、組織運営を行っていきましょう。
このようにコンプライアンスの徹底と透明性の重要性が社会的にも増している昨今、岡山青年会議所に新たに設けられたのが「財政規則審査室」です。時代に適応し、先駆けてコンプライアンスを重視した姿勢を打ち出し、信頼感を高める団体であるべく、重要な役割を果たすことが求められます。

終わりに

「三方よし」―――――私が大切にしているこの言葉は「買い手よし、売り手よし、世間よし」を表す近江商人の活動の理念を表したものです。自分のことよりもお客様のこと、皆のことを大切にして商売をすべきというこの考え方は、「ひと」と「ひと」との関係性を見直さざるを得なくなった、混沌とした現代社会においても有効なもので、明るい豊かな社会の創造を標榜する私たちにとっても欠かせない考え方であると確信しています。
新型コロナウイルスの影響にさらされた社会は、確実に変化を遂げました。それでもコロ ナに翻弄された 2 年間、我々は英知を集結し、今新たな知恵と工夫をもってコロナ禍から 抜け出し、新たなスタートのポジションに立ったのが今ではないでしょうか。そこで重要な のがリーダーシップをもって社会を牽引する存在です。変化の波にさらされつつ、同じ過去 には戻れないことを知り、その中で知恵と勇気をもって、そして使命感をもって引っ張る存 在があってこそ、社会は豊かな未来を描くことができます。ここ岡山の地でその役割を果た すのが私たち岡山青年会議所にほかなりません。伝統ある「ひとづくり」を怠らず、ひとを つくることで組織がさらに活性化し、その活動がまちをよりよくすることができます。私た ちの活動がまちに大きな貢献を果たすことができれば、私たちの存在感が高まることにも なります。まさに「ひとによし、地域(まち)によし、組織(J C)によし」の三方よしの状 態が生まれます。それらは相互につながりあって、好循環を生み出すことができるでしょう。
それを成し遂げたとき、私たちは輝く「ひと」としてまちの中核をなす存在となり、また
私たちの活動によって輝く「まち」が築かれ、その活動から光り輝く存在に「岡山青年会議所」がなっていることでしょう。「三方よし」の精神をもって、愛されるひと、まち、組織であるよう、ひいては会員皆様のよりよい輝く未来にもつながるこれからを築いていくために、切磋琢磨しながら行動を起こしていきましょう。
最後に、本年度も、公益社団法人日本青年会議所に多くの会員を出向させていただきます。 LOM では得られない貴重な経験を積み、それぞれの職責を全うすることができるよう、岡 山青年会議所一丸となって支援させていただく所存です。
特別会員の皆様、関係各位におかれましては、本年も、岡山青年会議所に対しまして、格別のご支援とご協力、ご指導とご鞭撻を賜りますことを衷心よりお願い申し上げます。